コロナ禍の花嫁①

2020年を主とし、2021年になった現在も続くこのコロナ情勢。
実は私の最初の挙式予定は、2020年3月でした。
コロナによって、苦渋の決断をしなければならなかった花嫁は多かったでしょう。
今回は、私の決断を書いていこうと思います。

 

1月の情勢 - ウイルスの影

「コロナウイルス?」と情報を初めて聞いたのは2019年の12月頃でした。中国でのニュースのため、普段のニュースと同様の薄い反応で過ごしていました。その頃、私が3月に結婚式をする予定だと話していた友人が「私もやる気になった!」と言い、1月に執り行うというスピード準備を始めたため、めちゃくちゃ驚いたものです。

結婚式は時期やタイミングによってかなり金額に変動が出ます。
花嫁はとっても寒々しい格好で頑張らないといけないので、1月は特に安くなりやすい時期です。友人は決断力と実行能力がケタ違いに強いので、あっという間に素晴らしい結婚式を行いました。
この頃は、外のテラスで密集の全員集合写真を撮ったりもしていたので、それこそ今となってはとんでもなく幸せな風景だったなと感じます。
世の中の動きにもコロナはまだ入ってきていません。

 

2月の情勢 - 変化し始めた世の中

2月、ダイヤモンドプリンセス号事件が発生。ここから世の中と結婚式の動きに見える変化が起きます。
コロナというウイルスがどのようなものなのか、感染したらどうなるのか、効く薬はあるのか、誰が感染しているのか。
他人事のように感じていたウイルスが近づいてきました。
ウイルスの「未知の恐怖」が世の中に回り始め、中国で始まった「マスク不足」が日本にも及んできました。マスク、消毒液、トイレットペーパーまでも買い占めが始まっていき、一体どうしたものかとなってきました。
ここで、夫は「ゲストにマスクを渡せるようにしよう」と思い浮かび、決死の思いで「個包装マスク」を手に入れた記憶があります。
コロナが「COVID-19」と名付けられたのもこの頃です。

 

3月の情勢 - 決断

感染者が増え続け、「未知のウイルス」という恐怖の意識はより高まります。
友人の一人は関東の病院勤務で、感染症指定病院であったため、いち早くコロナ患者を受け入れていました。
そんな友人からは、参加を見送る旨の伝達がきました。

3月中旬を予定していた結婚式ですが、もし変更・あるいはキャンセルをする場合は早急に決断しなければならない。
式場によって規定は違うと思いますが、結婚式のキャンセル料は予定日から何日前かによって予算額の20%や半額、それ以上の支払いをしなければならなくなります。そうすると、50万‥100万と膨れ上がります。

この頃のコロナへの意識はより「未知の恐怖」が増した状態でした。一般的なウイルスに対する感染対策は報道などでそこそこに言われていましたが、知識と意識と行動がまだまだ足りておらず、一番足りていない情報が、より結婚式開催の決断を鈍らせました。

また、結婚式ならではの問題は「各地方からゲストが集合する」事でした。
地方出身であったそれぞれの家族が、たとえ決行したとして、その時その後周囲から「今どき開催したのか!」と差別的な目で見られる可能性が非常に高かったです。
結婚式というのは、前提は「大切な家族・友人たちに報告する事、ゲストをもてなすこと」ではありますが、
所詮は本人たちの自己満足。
しかも国内リゾート婚にした我々。
結婚式は決して「不要不急」の要件ではありません。
しかし、60代~80代までいる親族たちを遠距離移動させるのか。友人たちに「出てくれと言われれば、断れない」という想いにさせるのか。小さなお子さんを持つ友人もいる。

 

・・・という事で、延期を決断しました。

高額なキャンセル料を払ってほぼ準備の整ったグッズ達を破棄し、白ドレスを諦めるか、変更料を払って凌ぐか。
の、二択。
変更料の方がかからなかったため、そちらを選択しましたが、問題は日程でした。
その時には、コロナ感染症というものが世界でどのような存在になっていくかの見通しが立っていなかったので、
半年先になれば少しは情勢が変わっているでしょう…という考えで、10月に変更しました。

続きは、次の記事で。