コロナ禍の花嫁②

緊急事態宣言を経験する

4,5月に緊急事態宣言を経験します。
新宿や渋谷の様子が映像で流れますが、見たこともないような人の存在の無い景色が映し出されました。本当に見たこともない、経験したことのない状態でした。
オリンピックも延期が決定し、志村けんさんもコロナ感染によりお亡くなりになり、志村けんさんの親族は火葬に立ち会う事もできなかったと報道で知り、コロナの恐ろしさとステイホームの意識が高まりました。
日本人が多く行っているハワイなどの海外も、人ひとりいない閑散とした状態。海外も、国内旅行も行けない状態で、おうち時間の充実に皆さんが勤しみました。

 

10月の情勢 - 挙式の開催

時は少し流れて、緊急事態宣言の人の流れの制限と夏の暑さのおかげか、一時ピークを迎えるも、その後爆発的な感染は抑えられた状態でしたが、
果たして「40,50人」のゲストを呼べる状態なのか問題。

この頃には「三密」という言葉が定着し、謎のアベノマスクも不要になり、歩く人8,9割がマスク着用する世の中になっていました。有効性の高い薬があるという情報もでき、店舗には必ず入口近くに消毒液が置かれている状態です。

そうして対策が少しずつ浸透していっている中ではあるものの、積極的な「集会」はいかがなものか。

それにしてもこの時点でさらに変化したものは、結婚式に対しての意識。
準備がほぼ終わった状態の披露宴グッズが家にずーっと置いてあるという苦痛。にも関わらず完全な収束は一向に見えないコロナ情勢。
疲弊が伴ってきました。
テンションが付いていけなくなっていました。

 

ここで、家族だけの挙式を一度挙げる案を考えました。
これほどに準備が整っているにも関わらず「結婚したという誓いの儀式」すら終えていない状態が、もし更に延期にしてしまうとどんどん長引いていく。家族への報告が「内容はすでに固まっているのに」ずーっとできない状態は、締まりが無いという感情です。
家族とだけでも行うというけじめをつけないか?という話になりました。
家族も、2親等まで。高齢である祖父母は抜きで、こじんまりと。

案は通り、家族挙式を10月に決行しました。

挙式当日、教会内では通常ならゲストが大勢いるスペースに、家族がソーシャルディスタンスを取って配置されました。人数的には結局ディスタンスを取った結果、ちょうど良い距離感で隙間が目立たない形になりました。
挙式の様子も、自分たち以外はマスク着用のまま執り行うという不思議な光景。写真にもその様子で残ったので、時代がわかりやすい映像が思い出として残りました。
最初は寂しくなるかなと思っていましたが、案外、非常に穏やかな式を執り行う事ができました。

また本来の3月よりも寒さの穏やかな(といっても会場は長野だったのでそこそこ冷えました)10月に行えたので、ノースリーブの寒さにも耐えられ、天気にも恵まれ外での撮影もできたので、とても良い式をすることができ、幸せでした。

 

披露宴に関しては、挙式を行ったとしても披露宴をキャンセルにするとその分のキャンセル料が破格にかかってきてしまうため、そちらは更なる延期を決めました。
日付は、当初行う予定だった3月の一年後。2021年3月です。

 

今後

10月に3月の延期を決定したものの、2月現在、2度目の緊急事態宣言が発令しています。
一度は、別段誰からも開催を望まれていない、自己満足の披露宴に対して、もういつできるかもわからずダラダラと引き延ばすしかない状況に嫌気がさしました。
その思いから、新しい案を考えたりもしました。膨大なキャンセル料を回避する手段として「二人で食事会状態にする」というものです。
ゲストは一人も呼べないので、パソコンなどでリモート接続し、カラードレスの写真を撮って食事するだけという内容です。

テレビの特集で見たことがありますが、今このコロナ禍で「リモート挙式」という、ゲスト全員にリモート参加してもらい、新郎新婦がその様子をリアルタイムで流してお祝いするというものを見たことがありますが、
不思議とリモート接続という形は、楽なはずなのに「そこまでしてやる?」という気持ちにさせられます。
やはり、人は会ってなんぼという事でしょうか
こんなにも「人と会う」という行為の価値の大きさに気付く機会はなかなかなかったかもしれません。
国内リゾート地まで行き、ゲスト一人として居ない中もしやったとしたら、このコロナ情勢が終わった時に「あれは何だったんだろう」と後悔の気持ちとやるせない気持ちが残る。
そう思い、再度の延期を決めました。今度はできるだけ長い期間にしました。

現状はここまで進んだ形で、このサイトでは、披露宴の時にどのようなものを用意して、どういった形で活かせたのかを嬉々として書いていきたかったのですが、まだそこまでになるには時間がかかりそうです。

ここまできたら、必ず完結させたいなと思っています。
同じ思いをした方の意見を聞いてみたいものです。笑